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ホンダスタイル3月号に掲載されました。

2015.03.15 | メディア掲載


ホンダスタイル 2015年3月号に掲載されました。

ホンダスタイル2015年3月号

ホンダ車 カスタム

ホンダスタイル ポケットバン

ホンダスタイル シトロエンバス仕様

 

 

以下 本文です。

自動車メーカーがお客の心を掴みたくて始めたマーケティングは、逆にクルマをつまらなくしてしまった側面が強い。マーケティング主義はトガッた物よりも平均的な物を評価しがちで、気づけばデザイナーの感性がほとばしったような、クセのあるクルマはどんどん見かけなくなってしまった。

そんな平均点主義的クルマ作りを良しとしない人たちは、個性的なヴィンテージカーを所有したり、カスタム&チューニングを楽しむわけだが、それはそれで少なからずハードルが高い部分もある。

そこで個性的なクルマには乗りたいけれど、手間やコストが掛かるのは面倒、という人たちに人気なのが、現行車をベースとするコンバージョンカスタムだ。

特に軽自動車をベースとするコンバージョンカスタムはここ数年高い人気を誇っており、もはや街に定着した感もあるほど。なかでもワーゲンバス顔にカスタムされた個体はかなりの遭遇率だが、いまこのワーゲンバス以来のヒットになっているのが、モデストカーズがプロデュースする”ポケットバン”だ。

デザインモチーフは見てのとおり、ホンダの360cc時代の軽自動車「ステップバン」で、現行のバモスをベースに巧みにコンバージョン。フロントフェイスは、フェンダーから前を全交換することで完全に見た目を作り替えている。

交換部品は左右フロントフェンダー、ボンネット、グリル、バンパー、灯火類となっており、すべてフレーム加工等の重作業なしに交換可能。このポケットバンはボンネットヒンジを純正をそのまま流用しているので、かなり考え抜かれて設計されているのがわかる。

このデモカーはリアセクションもバンパー、テールランプ、ライトカバー等をカスタム済みで、サイドウィンドウにもダミーピラーを装着して見た目をアレンジ。交換するパネル類はFRP製だが、純正ボディと合わせてもまったく違和感の無いクオリティを誇る。フロントフェンダー等はバモスのプレスラインを上手く活かしたデザインなので、見事にフィットしている。

ポケットバンはこの”違和感の無さ”が最も重要な部分だ。ステップバンとバモスではそもそもボディサイズがまったく違う。つまりバモスをステップバン顔にする為には、車体寸法に合わせてステップバンの実寸より拡大しないといけないのだが、ポケットバンはこのスケール感の調整が見事に決まっている。

モデストカーズ代表、田中さんによれば、ポケットバンを見て『綺麗なステップバンだね~』と話しかけてくる年配の方もいるそうで、このポケットバンを本物っと思う人も少なくないという。

とはいえポケットバンの購入者は、オリジナルのステップバンを知らずに買う人も多く、「レトロで可愛い」からとシンプルに選ぶ人も多いとか。

生産開始から10年経ったが、現在までに約150台は作られたというから、ポケットバンがどれだけのヒット作かわかるだろう。今もバックオーダーを抱えた状態で、納車は3ヶ月待ち。モデストカーズではポケットバンも含め、様々なコンバージョンカスタムを月に10台生産しているそうだ。
そしてポケットバン以外でバモスベースのカスタムカーとして人気なのが、シトロエンHバン風カスタムだ。こちらはバモスのハイルーフをベースにしており、フロント&リアセクションを交換する事でHバン特有の波板パネルを見事に再現。

ポケットバン同様交換するパネルはFRP製だが、フロントグリル周辺のパネルはスチール製を採用して質感を高めている。またハイルーフ車はテールランプがバンパー側にあるので、視覚的にリアゲートをスッキリ見せることができ、よりクラシック感が高まるのもポイントだ。

Hバンの実車はかなり大型でそもそもバモスとはスケール感が違いすぎるのだが、このHバン仕様も巧みなスケール感のアレンジで違和感無く完成。

特にAピラーから上手くラインを繋げてサイクルフェンダーを再現しているあたりは、デザイン的な見所だろう。Hバン仕様は波板パネルや独立したライトベゼルなど、かなりクラシックな出で立ちとなっているので、ショップバンとして使うオーナーが多いという。

モデストカーズでは今後も新作の製作を予定しているそうで、常にアイディアを練っているというから楽しみだ。

 

 

 


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