このときにオートクラインは復刊しました。
レトロを身に付ければ永遠の輝きが手に入る
愛車をドレスアップすることで得られる最大のメリットは、アイデンティティにほかならない。
旧モデルに施すのであれば、見た目の古さ、型落ち感を払拭できるともいえる。だが、思いっきり古いモデル、いわゆるレトロスタイルにした場合、ほかのドレスアップでは得られない絶対的要素を手に入れることができる。
それは、何年、何十年経っても、見た目にそれ以上の古さを感じることがないということだ。
たとえば1967年までの第1世代フォルクスワーゲン・タイプ2(通称:ワーゲンバス)ルックに仕上げられたこの初代サンバーはいい例だろう。
現行のサンバーは1999年から2代目に突入している。
1990年から9年間販売された初代サンバーは、すでに時代に取り残されたデザインでしかないにもかかわらず、こうやってワーゲンバス・ルックになってしまえば、古さはどこかへ消えてしまったようになるのである。
それは新品のパーツを身に付けて鮮やかにオールペンされたことによって感じる、というだけのものではない。
今なお高い人気を誇るフォルクスワーゲン・タイプ2をしっかりと模倣し、初代サンバーにインストールしているからこそのものにほかならない。
クルマに限らず、オイルライターやジーンズなどにもいえることだが「ビンテージ」と呼ばれるほどの古いアイテムは、価値が下がることはあってもなくなることはない。
それゆえに、この「ワーゲンバス・ルック・サンバー」はエンジンに火が入らなくなるまで……いや、修理してでも乗り続ける価値がある。
ドレスアップ軽カーの頂点に君臨する作品といっても過言でないような気がする。